塵積む者のマネーブログ

資産運用で、もがき楽しむ日々をブログに綴っています。 米国株・日本株や投資信託への投資、株主優待の取得をコツコツと行いながら、少しずつ山を築いていきます。


ハワイでヒルトンのタイムシェア説明会に潜入してみたが・・・|よく理解してから契約しないと危険過ぎる案件

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こんにちは、コーディーです。

 

9月下旬に遅い夏休みを取り、家族でハワイのオアフ島に行ってきました。ホテルは、ワイキキのアラモアナ・ショッピングセンター寄りにある「ヒルトン・ハワイアン・ビレッジ」にしたのですが、そこでタイムシェアというプログラムの営業を受けました。

 

タイムシェアは、ホテルの部屋を一室丸々買うのではなく、52週に分割して、そのうち1週間分を購入するというものです。一般人でもハワイのホテルのオーナーになれるという触れ込みです。

 

ホテルのコンシェルジュから「ヒルトンで使えるクーポン券を150ドル分もらえるので行ってみたら?」と言われ、「話のタネになりそう」という好奇心に任せて参加してみました。

<目次>

 

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タイムシェアとは

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コンドミニアムタイプの部屋

タイムシェアは1部屋を52週で分割して、1週間単位でその部屋のオーナーになれるというものです。

要するに1部屋を52人で持ち合うという感じですね。

 

タイムシェアは、「部屋を借りる」というものではなく、現物資産は持たないものの実際に不動産登記され、所有権を保有することになります。

メリットとしては、「豪華な部屋にお手頃な価格で泊まることができる」ということです(後ほど書きますが、お手頃かどうかは人によります)。

 

今回、コーディーは、ヒルトンのタイムシェア(Hilton Grand Vacation)を見学しましたが、ハワイには他にもディズニーバケーションクラブ、マリオットバケーションクラブ、クラブウィンダムがあります。

 

ヒルトンは「クラブポイント」というポイントが1年または2年に1回渡され、オーナーはそのポイントを使って、自分の好きなタイミングで部屋を予約するシステムです(ポイントの繰り越しや前借りも可能)。

泊まれるのは自分が権利を持つ部屋だけではなく、ポイント数に応じて好きな時に好きな部屋に泊まれます。

 

ハイシーズンはなかなか予約が取りづらいらしいですが・・・。

 

説明会の流れ

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オフィスからの眺め良し


午前11時にグランドワイキキアンの34階にあるオフィスを訪れると、和やかな笑顔で男性営業マンがやって来ました。もちろんアロハシャツです。

1家族につき1人の営業マンが付いて説明する流れでした。

 

名刺をもらってから別の階に移動し、展示物や映像、実際の部屋を見ながら説明をしてくれます。

雑談を交えつつ30分ぐらい説明を受けてから、個室に通されます。

 

営業マンにとってはここからが「いざ決戦!」という感じですね。

 

即決している人が多いことに驚き

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営業マンは、着座すると早速バインダーに綴じられた、顧客が契約した時に撮った記念写真と一言コメントリストを見せてきました。

 

ページをめくると意外にも若い夫婦が多く、みなさん笑顔でしたが、「クーポンをもらいがてら、ちょっと見学のつもりで来たのに、まさかの即決に自分でも驚いています」というようなコメントが多く見られたのが気になりました。

 

ハワイに来たという高揚感と「ハワイの一流ホテルのオーナーになれる」という謳い文句に踊らされて、決して安くはない出費をポンと決めてしまったのではないでしょうか。。

 

コメントの中には「資産運用のため」と書いている方もいて、ちょっと心配になりました。。キャピタルゲインや配当を得られるものという認識があるのでしょうか。。

 

また、赤ん坊を抱いた夫婦のコメントでは「娘への誕生日プレゼント。20歳になった時に渡します!」などと書かれており、「いい話」と思う反面、娘は自分の知らないところで将来にわたって年間約17万円を払い続ける負債を背負わされてしまったのでは、、と更に心配に。。 

 

当日特典の値引き攻撃

説明もあらかた終わった後、お金の話になりました。

実際のオファーは毎年ではなく隔年で利用するプランで、抜粋すると以下のとおりです。

  • 販売価格    27,270ドル(ただし3千ドル程度の値引きあり)
  • 部屋タイプ   1LDK
  • 年間管理費   1,475.56ドル
  • クラブポイント  5,100
  • 登記手数料   750ドル+日本に戻ってからも366ドル払う

結構な金額です。

ただ、当日契約の特典として販売価格からさらに30万円程度を割り引きするとのことでした。「今契約しないともったいない!」と思わせる戦法ですね。

結婚式場みたいです。

 

年間管理費が恐ろしい

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ついつい販売価格に目がいきがちですが、気を付けないといけないのは年間管理費です。

 

毎年1,475.56ドル(約17万円)が管理費として取られるのですが、これは保有する1週間分の管理費です。単純にこれを52倍すると年間76,729.12ドル(約400万円)となります。

管理費の内訳は、「共益費、固定資産税、保険、光熱費、家具・修理積立金、クラブ年会費、消費税等」とあります。

 

ヒルトン側としては固定資産税や修理費などコストがかかるものをオーナーに負担してもらうことでコストダウンが図れますので、値引きしてでも売りたい訳です。「なんで旅行するのに固定資産税払わないといけないのか・・・」と思いたくなります。

 

今回のオファーは隔年利用プランだったため、管理費の支払いは2年に1回となるものの、毎年8万円程度が飛んでいきます。

これは権利を保有している以上、永続的にかかってきます。休会もできません。

 

年間管理費は上がる? 

ちなみに、後から分かったことですが、年間管理費は毎年3%ずつ上がっているようです。毎年3%だと、25年後には2倍、50年後には4倍になっています。

 

営業マンからは一言もありませんでしたが、価格表の下に小さな字で「上記価格等は予告なく変更されることがございます。」とあるので、上がっても文句は言えません。

(参考サイト⇒ タイムシェア販売員が言わない、資産価値と管理費のワナ

 

ガチホできる自信ありますか?

 

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ローンもすすめられる

ヒルトンは無担保でローンも斡旋しています。何が何でも契約させたいのでしょう。無担保だけあって金利がべらぼうでした。

 

90日以内は年利0%ですが、それ以降は10年ローンで年利13.4%となるとのこと。

やばいですね。。

 

顧客の中には、購入時は一旦このローンを契約し、後で別の金利の安いローンに借り換える人もいるようです。

 

営業マンからは「月39,000円を10年間支払うだけでオーナーになれますよ!奥さんもパートをがんばってみたらどうですか?」と言われました。ややこしくなりそうだったので「うちはダブルインカムです」とは言わずにスルーしました。。

 

丁重にお断り

当初予定されていた所要時間は90分でしたが、既に2時間も経っていました。

色々と話を効いたものの、自分にとってはメリットがあるとは判断できず、丁重にお断りしました。

 

恐縮しつつも約束の150ドル分のクーポンは無事もらえたのですが、エレベーターホールでの見送りはなかったです。。致し方ありません。

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25ドル分のクーポンを6枚もらえました

疑問はすべて解決したとは言えず

その場では色々と質問をしてみたものの、以下のようにまだ疑問点が挙がってきますので、初見から1~2時間以内ですべてクリアにして購入に踏み切るのは難しいでしょう。説明会に参加するなら事前準備は必要です。

  • 「本当にお得なのか?旅行会社で契約した場合との価格差はいくら?」
  • 「子供への相続の仕方は?手数料は?」
  • 「売却したくなった時の手続き方法は?売却時の相場はいくらなのか?」
  • 「ポイントの使い方を本当に理解しているか?使い切れるのか?」
  • 「家計は耐えきれるのか?」 etc

 

本当に欲しいと思う人が買うべき

タイムシェアは我が家にはマッチしませんでしたが、ハワイが大好きで毎年ハワイに来ている人にとってはメリットがあると思います。

 

ただ、海外旅行でたまたまハワイに来ただけの人にとっては高い買い物になるでしょう。購入代金だけで済めばいいですが、さきほど書いたとおり、永続的に高い管理費を払い続けなければいけないのが非常に厄介です。

 

ネット上では買った途端後悔している人が多くみられます。クーリングオフの期間が7日間で、それを過ぎてしまうと手放すのは容易ではありません。

 

そのため、タイムシェアのオファーを受けた場合は、その場では契約しないことを強くおすすめします。

 

今後の生活資金や旅行スタイル、将来設計などをじっくり考えた上で、本当に欲しい場合に改めてこちらから連絡すれば良いのです。当日特典に踊らされてはいけません。

 

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もし欲しい場合は

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正規に買うのとは別に、リセールで買う手があります。

 

リセール業者が売りたい人と買いたい人の間に立って譲渡に関する手続きを請け負ってくれます。

リセールの大きなメリットは安く買える可能性があるということ。実際、正規の値段に比べて4分の1ぐらいの値段で買うことができます。

 

試しに株式会社タイムシェアハワイという仲介業者のHPを見てみると、値段は以下のとおりでした。

赤枠で囲んだ箇所が今回営業を受けたものと同じタイプと思われますが、正規価格が27,270ドルのところ、リセールでは7,000ドルです。その差、20,270ドル!

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リセールだということはヒルトン側にバレるため、部屋のアップグレード特典などは受けられないなどのデメリットもあるそうですが、値段だけ見ればリセール品の方が断然お得ですね。

 

最後に

いかがでしたでしょうか?

 

今回、好奇心に任せてタイムシェア説明会に飛び込んでみたのですが、色々と聞けておもしろかったです。今振り返ると、コンシェルジュもタイムシェアの一派だったのかなと思います。

コーディーは買いませんでしたが合う人には合うシステムと思います。

 

はぴこ(@HappyTravelerwK)さんのHPにタイムシェアについて細かく書かれておりますので、もし購入を検討される方は参考にされてはいかがでしょうか。

happyhappyfamily.com

 

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