ウェルスナビ は、ノーベル賞受賞者のハリー・マーコビッツ氏の理論をもとに、ポートフォリオを構築し、自動でリバランスしてくれるロボアドバイザーです。
(ノーベル賞受賞者と聞くと、ジョン・メリウェザーのLTCM(ロングターム・キャピタル・マネジメント)の破綻が真っ先に頭に浮かんでしまいますね。。)
ポートフォリオ
ポートフォリオは、以下の6つのETFから成り立っています。
※比率は、現時点の私のウェルスナビ口座から引っ張りました。
※ウェルスナビのホワイトペーパー
① VTI (バンガード トータル・ストック・マーケットETF)
⇒33.7%
② VEA (バンガード FTSE先進国市場(除く米国)ETF)
⇒33.8%
③ VWO (バンガード FTSEエマージングマーケッツETF)
⇒14.5%
④ AGG (iシェアーズ コア 米国総合債券市場ETF)
⇒5.0%
⑤ GLD (SPDR ゴールド・シェア)
⇒8.0%
⑥ IYR (iシェアーズ 米国不動産ETF)
⇒5.0%
同じポートフォリオを自分でつくる場合のコスト
これら6つのETFを個別に買おうとした場合の最低投資額と手数料をまとめてみました(1ドル=109.11円で計算)。
1.合計約定代金
概算ですが、手数料を含めた合計約定代金は188,546円となりました。
ウェルスナビでは、端株取引を採用しており、1株以下の単位でETFを買い付けることが可能なため、10万円から始めることが出来ます。
導入しやすさで言えば、ウェルスナビに軍配が上がると言えます。
2.手数料
各ETFを個別で買う場合は、6銘柄分の手数料がかかってしまうため3,273円となりました。
約定代金の1.7%分もの手数料です。
SBI証券をはじめとするネット証券では、取引手数料は約定代金の0.45%で最低5ドル~最高20ドルで設定されています。
今回のように、少額で買付を行おうとした場合は、6つのETFそれぞれに対して最低額の5ドルがかかってしまいます(5ドル×6銘柄=3,273円)
また、米ドル建てのため、円からドルに替える時に、為替手数料もかかります。
WealthNaviの場合は、買付手数料・為替手数料ともにゼロです。
また、やめるとき(売却時)も解約手数料などはかかりません。
(20時までに出金指示をすれば、その日の夜に売却してくれます。通常、出金指示後、3営業日で自分の口座に日本円でお金が戻ってきます。)
取引手数料がかからない点は大きなメリットですね。
ウェルスナビの手数料をどう考えるか
ここまで見ると、買付(売却)手数料・為替手数料がゼロというのは非常に魅力的です。
ただし、、
ウェルスナビの場合は、預かり資産に対して年1.0%(税別)の手数料がかかります(3,000万円以上は0.5%)。
また、ETFを保有するための経費率も同様にかかります。
例えば、VTIの経費率は年0.04%のため、仮にVTIだけ保有した場合は、年1.04%の手数料がかかるということです。
この手数料1.0%をどう考えるかですが、以下のように投資方法別に整理できます。
A.ETFで積み立て投資を行う場合
買付日を複数回に分けて買おうとすると手数料がかさんでしまうため、この場合はウェルスナビを使い、手数料を抑える方がメリットがある場合があります(買付回数によりますが)。
B.一度にまとまった金額で買う場合
一度で買えば手数料は抑えられ、保有にかかる費用としてはETFの安い経費率のみで良いため、ウェルスナビにするメリットはあまりありません。
為替手数料がゼロなのと自動でリバランスしてくれる点ぐらいでしょうか。
ウェルスナビを始めるかどうかは、自分の投資方法がどっちのパターンなのかを考えながら検討するのが良いと思います。
ただ、資産運用を始めたばかりの方にとっては、どのタイミングで投資すれば良いか、良く分からないと思います。
そのため、資金を少額に分け、買付けのタイミングを分散させてリスクを抑える投資方法を取る方が良いと思いますが、その場合には、ウェルスナビの積み立て投資の出番が出てきます。
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