2020年2月1日、東証は新市場区分の概要を公表しました。
現在は、市場第一部、第二部、マザーズ、JASDAQ(スタンダード・グロース)に分かれていますが、新たな市場はプライム、スタンダード、グロース(いずれも仮称)の3つの市場に区分けされます。
そして2022年4月1日に一斉移行される予定です。
<目次>
市場区分見直しの概要
今回の見直しの目的は以下のとおりです。
現在の市場区分を明確なコンセプトに基づいて再編することを通じて、上場会社の持続的な成長と中長期的な企業価値向上を支え、国内外の多様な投資者から高い支持を得られる魅力的な現物市場を提供することにより、豊かな社会の実現に貢献すること
たしかに、以下のように3つの区分になると分かりやすくなりますね。
逆に、今までが分かりづらかった。。
市場区分間の移行はできなくなる
現在は、一部指定基準・指定替え基準・市場変更基準が設けられており、例えば東証二部に属する会社が東証一部に移行するなどが可能ですが、今後はできなくなります。
どうしても市場区分を変えたい場合は、移行先の市場区分へ上場申請を行い、新規上場基準と同様の基準による審査を受ける必要があります。
上場会社にとっては、初回の市場選択が重要ですね。
それによって入ってくる機関投資家が異なるでしょうし。
市場区分の選択
2020年4月1日の移行の前に、上場会社は主体的に新市場を選択することが可能です。
(現在属している市場区分により、新規上場と同様の審査手続きが求められるケースあり。)
移行スケジュール
一斉移行日は2022年4月1日とされていますが、その前に基準の改定や上場会社による市場選択期間等が予定されています。
もちろんTOPIX等の構成も変わる
今回の市場区分変更にともない、TOPIX等の指数の構成ももちろん変わります。
これについては、東証は「連続性の確保を考慮しつつ、より流動性を重視する方向で企業を選定することが適当」と考えています。
具体的には以下のとおり意見聴取等を経て決めていきます。
新指数になることで新たに加わる会社や外れる会社も出てきますが、大変なのは、指数をベンチマークにしている運用会社ですね。
指数変更にともなう構成銘柄の入れ替えがどの程度のレベルで行われるかは分かりませんが、2022年4月にスパっと切り替えられるものなんでしょうか。
個人投資家レベルでは今のところ何もやることはないのですが、今後何か影響が出てきそうなことが分かったらブログにアップしたいと思います。