こんにちは、コーディーです。
オリックス(8591)が1月28日に第3四半期の決算発表を行いました。
結果としては減収・減益の決算で株価は大きく下落しています。
今回の記事では、決算の分析結果は他の人にお任せして、決算発表時の対応ミスを取り上げたいと思います。
<目次>
決算発表時のミスとは
1月29日の日経新聞にも取り上げられていましたが、オリックスは今回の決算発表時に、以下の決算情報を東証での開示よりも先に自社HPにアップしてしまいました。。
- 決算短信
- 決算補足資料
- 決算プレゼンテーション資料
当初の東証での開示予定日時は、1月28日(月)の15時30分だったのですが、オリックスが自社HPにアップしたのは14時43分となります。
その後、東証での開示時間を前倒しして14時55分に開示したのですが、IR担当者はさぞ慌てたでしょう。。
ザラ場でもあったので株価も動きました。
今回の原因は、「ウェブサイトへの掲載準備段階における誤操作」ということですが、おそらく開示時刻を15:30に設定して仮保存したつもりが公開してしまったのでしょう。。
自動開示システムというものが存在する
TDnetでの開示の流れ
東証で開示する際には、TDnet(ティーディーネット:Timely Disclosure network)のシステムを通じて、一旦、東証に送ります。
その後、東証の担当者が開示内容をチェックし、IR担当者へ電話で内容の確認を行った後、問題がなければ開示スタンバイの状態になります。
(たまに修正を要請されることもあります。。やめて欲しい。。)
その後、事前に設定していた開示時刻になると自動的に公開されます。
今回だったら15時30分ですね。
自社HPで公開するのは、東証での開示の後というのが絶対的なルールです。
自動開示システムとは
今回は、HPへのアップを自分達で手作業で行っていたことがミスにつながったのですが、自動開示システムを使うとそのようなミスはなくなります。
代表的なのはプロネクサス(7893)のE-IRや、宝印刷(7921)のXJ-Storageなどが挙げられます。
両社は、東証のTDnet・金融庁のEDINETと専用回線でネットワークを結んでおり、毎日各企業が開示した情報をデータベースに蓄積していっています。
E-IRやXJ-Strageを自社HPに導入していると、企業が開示した時に自動的にデータベースから自分達が開示した情報を引っ張ってきて、自社HP上に開示してくれます。
オプションで自動的に決算情報をグラフ化してもくれます。
これによって、企業にとっては自分達でHPにアップする負荷が減り、ミスもなくせるといったメリットがあります。
IR担当者としては是非導入したいシステムです。効率化できるものはどんどんしていかないと。
自動開示システムの導入件数が増える?
今回のオリックスの決算手続きミスを受けて、このような自動開示システムを導入する企業が増えるかもしれません。
1月30日の東京市場は前日比マイナスとなった企業が多かったですが、プロネクサスと宝印刷の株価は比較的堅調でした。
もしかすると自動開示システムの導入件数増加を見越した人達の買いが集まったのかもしれません。
ただの思い過ごしかもしれませんがw