こんにちは、コーディーです。
2019年4月12日(金)の日経新聞朝刊に、「トヨタ自動車が、決算発表資料について、記者クラブへの投函をやめる方向で検討している」という記事が掲載されていました。
その記事の見出しが「決算資料ペーパーレス化」だったのですが、思わず笑ってしまいましたw
ペーパーレスは響きはいいけど、日経さん格好つけすぎてないかとw
いずれにしろ、投函をやめるのはIR担当としては賛成です!
<目次>
決算資料の記者クラブへの投げ込みとは?
開示資料は、証券取引所の上場規則に則り、重要性の面から適時開示に該当する場合は、TDnet(Timely Disclosure network)というシステムを通じて電磁的に開示されます。
開示された資料は、すべてPDFの形式で閲覧できます。この時点で既にペーパーレスです。
投げ込みもしている
これとは別に、会社は記者クラブへ紙ベースの資料も投函しています。
投函とは、その名のとおり、記者クラブに設置されている郵便受けのようなボックスに次々と資料を投げ込んでいくことをいいます。
以下は、東証の地下1階にある記者クラブ(兜倶楽部)の投函ポストの配置図です。
各々のマスの左上にある数字が、投げ込みに必要な資料の部数です(例:日経は8部必要)。
これに加えて、兜倶楽部の受付に1部、業界紙向けに3部が加わります。
合計すると、決算短信は38部、それ以外の適時開示資料は43部を準備する必要があります。
IR担当者は、会社が設定した15時や16時などの開示時刻にあわせて、次々と投げ込んでいくのです。
(※決算短信の場合は、別に臨時ボックスが設置されるのですが、ここでは割愛します)
投げ込みの瞬間は撮られるよ
よく新聞にその時の写真が掲載されていますよね。
コーディーも若手の頃に投げ込みを担当していた時は2度ほど載ったことがあり、今でもその時の新聞のコピーが家にありますww
うまく撮られるように、資料を手にしてポストに入れる体制のまま3秒くらい静止していたことを覚えています。
周りの担当者から見れば邪魔だったろうなぁ。
伝統は終わりを迎えるか
トヨタは、2019年3月期の決算資料から投げ込みをやめる方向とのことです。
記事を読む限り対象は決算資料のみのようですが、適時開示資料もやめるのかな。
いずれにしろ、この流れはありがたいですね。
開示資料の印刷とホッチキス止め、投げ込みのためにわざわざ交通費と時間をかけて東証に行く手間などを考えると、早く無くなった方がいいです。
ちなみに・・・
この時代に紙ベースの資料を欲しがる記者はいるのでしょうか。
会見などでは手元に用意してあった方がありがたいとは思いますが、投げ込みの資料はいらないと思うのですが。
現に、投げ込みに行くと、回収されていない資料がポストの中に満杯になっていたりますw
後できちんと読まれているのか疑問( ;∀;)
最後に・・・
投げ込みは昔からずっと続いている作業で、このご時世でもまだ無くならないのは、効率性や効果という既存の利益の枠を超越した、いわば「伝統」へと昇華しているのではないかと思いますね。たぶん。
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適時開示とあわせて、自社HPに開示資料を掲載する会社がほとんどだと思いますが、HPアップの作業を自動でやってくれるシステムがあります。
一般の株主にとってはあまり関係のない話かなw