投資テーマとして市場はRPAの話題で盛り上がっています。
RPAを社名に冠したRPAホールディングス株式会社(6572)が3月27日に上場しますが、ものすごい人気となっており、発行価格が100株あたり3,570円のところ10,000円(!)は付けるのではないかと噂されています。
そこで今回はRPAについてまとめてみました。
【目次】
1.RPAとは
RPAとはRobotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)の略で、いままで人間が手作業で行ってきたホワイトカラーの仕事(ブルーカラーの仕事ではない)を、AIや機械学習などの認知技術を取り入れたロボットに代行してもらうことによって、業務の自動化や効率化を図る取り組みのことです。
1-1.RPA導入のメリット
RPA導入のメリットは、大きく3つあります。
- 生産性と効率性の向上によるコスト削減
- 処理における人為的ミスを完全になくす、あるいは激減することによる正確性の向上
- 人の介在を完全になくす、あるいは激減することによるコンプライアンス、セキュリティーの向上
(出典:RPA (ロボティックプロセスオートメーション)による定型業務からの解放 - IBM THINK Business - Japan)
いままでは、製造現場などでのいわゆるブルーカラーの仕事をロボットに代えることによって、省人化や省力化、効率化を図るということは多くの企業で取り入れられてきましたが、こういったロボット化の波がいよいよホワイトカラーの仕事にも影響を及ぼしてきたということですね。
1-2.人間の仕事がなくなるのか?
RPA導入によって、人間の仕事がなくなってしまうのではないか、との懸念の声が出ています。
それに対して、以下のような反論があります。
確かにAIやロボットは人間よりも高い作業性と正確性を持ち合わせていますが、その能力を最大限に活かすためには人間によるサポートやメンテナンスが欠かせません。
また、RPAに業務を引き継ぐことによってフリーとなった従業員を活用することによって更なるビジネスチャンスを生み出すこともできます。
(出典:RPAとは?意味や効果、導入方法、導入事例、RPAツールをご紹介 | BizHint HR(人事の悩みにヒントを届けるニュースサイト))
1-2(1).人間に求められる仕事の内容が変わる
上記のとおりRPA導入によって人間の仕事が全く無くなるということは考えにくいですが、人間が行う仕事の内容から単純作業が無くなっていきます。
単純作業はRPAに任せる代わりに、ロボットでは真似できない、何かを考えたり創造したりする仕事や営業的な能力などが求めれると考えます。
仮に自分達の勤める会社でRPAが導入されて仕事内容が変わった場合でも、会社から求められるパフォーマンスをすぐに発揮できるように、常日頃から自分の能力アップを図り、緊張感をもって毎日を過ごす必要があります。
そうしないと、知らないうちに取り残されていく時代になってきています。
RPAは企業にとっては収益アップに繋がるため歓迎する技術となりますが、今まで単純作業のみを行ってきた従業員にはツラい時代になるかもしれません。
それは給料にもダイレクトに反映されていくことになりますので、安穏と過ごしている暇はないですね・・・私もがんばらねば・・・。
1-2(2).メガバンクでも導入
三菱UFJフィナンシャル・グループ、みずほフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャル・グループの3メガバンクグループは、RPAにより3社合計で3万2,500名分の業務を削減し、浮いた従業員は営業部門などの他部門に移すことを想定している模様です。
若干飛躍しますが、私の勤める会社でも、ひと昔前にはワープロのタイピングを主な仕事としている従業員もいたと聞いています。しかし、パソコンの普及によりそのような仕事も無くなりました。
技術の革新が人間の仕事のあり方を変えていく流れは以前からずっと続いています。
どんな流れがあっても付いていけるスキル・能力が必要ですね。
2.RPAを株式投資に活かす
投資としては、日経はしばらく振るわなそうなんで、RPAをはじめとするテーマに乗った個別株への投資が良さそうです。
株式投資の場合は、多くの人が騰がりそうと思った銘柄が騰がるので、RPAについて事細かに知っておく必要はなく(知識は無いよりあった方がいいとは思いますが)、流れに乗るということが重要です。
そのような中、3月27日のRPAホールディングス株式会社(6572)の上場日は要チェックです(おそらく初値は次の日に持ち越しでしょうが)。
この銘柄の動きの如何によってRPAのテーマの寿命が左右されると見ています。
そして、IPOを取れなかった悔しさをセカンダリで晴らせたらと思います。