2018年4月1日を施行日として「フェア・ディスクロージャー・ ルール(FDルール)」が導入される予定です。
<目次>
1.フェア・ディスクロージャー・ルールとは
フェア・ディスクロージャー・ルールとは、 上場会社が未公表の重要情報を取引関係者( 証券アナリストや株主等)に伝えた場合には、 その情報を公表しなければならないとするルールです。
<趣旨・効果>
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投資家に対する公平かつ適時な情報開示を確保することにより、全ての投資家が安心して取引できるようにする
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ルールの導入により、会社側の情報開示ルールが整備・明確化されることで、早期の情報開示や投資家との対話が促進されるという効果
欧米やアジアの主要取引所では既に導入されている制度で、 日本でも導入しようという運びになりました。
2.会社が開示した情報の確認方法
発行会社としては情報開示の社内ルールの策定等、 色々と検討が必要なやっかいな案件です。投資家やマスコミとのミーティングには今まで以上に気を使わなければなりません。
そのため、信託銀行の方にお聞きしたところ対応方法が決まっている会社は未だ少ないようです。
そのため、信託銀行の方にお聞きしたところ対応方法が決まっている会社は未だ少ないようです。
株式投資を行っている者として気になるところは、 開示された情報をどうやって確認できるか、ということです。
現在のところ以下3つの対応が可能となる方向です。
3.個人投資家はどのように対応するべきか
重要事実の公表には従前からEDINET・TDnetが用いられてきていたため(TDnetの方が即時性あり)、FDルール導入後に気を付けるべきポイントは会社HPでのチェック方法になります。
未だFDルールの内容が明確ではないためはっきりとしたことは言えませんが、日々、会社HPをチェックすることがますます重要になるでしょう。
私としては、HPに掲載された内容の確認はしますが、情報を追っかけて早耳勝負の取引を行うことはないと思います。
兼業なのでしたくても出来ないのが現状ですが。
リリースなど文字情報での公表のほか、動画や音声での開示でも良しとするか検討中であり、可能となったらなおさら対応不可です。。
(最悪、トイレトレーダーですかねw)
そのため私は情報をタイミングよく掴めたらラッキーぐらいの感覚 で、あまり右往左往しないで、じっくりと投資先を検討するスタンスでいようと思います。
4.FDルールから受けられるメリットは?
一部のアナリスト等に対して開示していた情報を広く開示するというのは情報の公平性を高めるという点では賛成ですが、金融庁が期待する効果があるのか現状では疑問です。。
メリットあるのは、日々タイムリーに情報を把握・取捨選択できる機関投資家や一部のスゴ腕トレーダーですかね。
いずれにせよFDルールの動向は引き続き追っていきます。